実務への落とし込み
AIに仕事を任せる指示書で決めておく5つのこと
著者:吉積敦史/公開 2026年9月10日/更新 2026年9月10日
目的・材料・完成物・判断ルール・確認方法を一枚にまとめると、AIへの依頼と結果の確認がしやすくなります。
記事内の例は説明のための例であり、特定のお客様の成果ではありません。
指示の長さより、仕事の前提をそろえる
同じ依頼でも、使う資料や求める完成物が違えば、必要な作業は変わります。AIへの指示を整えるときは、言い回しを細かく調整する前に、仕事の前提を一枚にまとめてみてください。
1. 何のための仕事か
「調べて」だけでなく、何を判断するために調べるのかを書きます。説明用の例なら「初回面談の前に、相手企業へ確認したい点を整理するため」とします。目的が決まると、集める情報の範囲も絞れます。
2. 何を材料にするか
使ってよい資料や情報源を指定します。企業の公式サイト、共有された資料、確認済みの社内メモなどです。新しい情報と古い情報が食い違う場合に、どちらを優先するかも決めます。資料を取得できない場合は、想像で埋めず、その状態を報告させます。
3. 何を出せば終わりか
完成物の形を指定します。企業調査なら「事業概要、確認できた事実、出典URL、面談で確かめたい点」の四つに分ける方法があります。過去の完成物を使うときは、共有してよい内容に整えてから見本にします。
4. どこまで任せ、どこで人に戻すか
下書きの作成と、相手への送信は別の操作です。最初は「調査と下書きまで」「外部送信は担当者が確認してから」のように境界を明確にします。価格や日程が未確定なら、AIに確約させないルールも書けます。
5. どう確認するか
完成物と材料を照合する観点を決めます。数字の転記、出典の有無、事実と仮説の区別、必要項目の抜けなどです。通常の入力だけでなく、情報が不足した入力でも試します。AIが完了と言ったことと、実際に必要な成果物ができていることを分けて確認します。
そのまま使える指示書の枠
目的:この仕事は何の判断・作業に使うか。
材料:使ってよい資料・情報源は何か。
完成物:どの形式で、何を含めるか。
判断ルール:未確認情報の扱い、任せる操作の範囲。
確認方法:何を照合し、どの状態を完了とするか。
まず一つの仕事でこの枠を埋め、実際の出力を見て直します。AIを増やす前に、同じ仕事を再現できる説明をつくることが、運用を整える一歩になります。
参考
- Anthropic「Building effective agents」(途中の結果や完了条件を確認する設計の参考。上記の五項目は当相談所の説明用整理。)
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